この写真は1968年 昭和43年8月の旧盆。 中央橋の下で開催されたモトクロスの草レースのひとコマで、後ろに見えるのが当時の中央橋です。 当時私はチームを作ってモトクロスに参加していましたがこの日は出場せず仲間の応援で写真を撮っていました。 耳をふさぐ子供の姿に2ストロークエンジンのかん高い音が蘇ります。 ギャラリーの服装がいかにも60年代ですが その中に令和2年に72歳で亡くなった友人が! この頃は昭和46年に追加された手前の歩道部はありません。左岸の堤防の上は今では国道117号線になっています が当時は未舗装の砂利道だったような気がします。 昔の中央橋の貴重な記録写真になりました。 モノクロなので記憶から色彩が欠落して中央橋がどんな色だったか、思い出せません。 が、最近動画サイトで見つけた舟木一夫主演の映画 「北国の街」1965年公開 に中央橋が再三出てきますが、当時の色 は地味なグレーでした。 黄金の60年代、底抜けに明るい時代です。
これは息子の世代に伝えてこなかった我が青春の時代。 この当時、若者は一部を除いて夢と希望に満ちていました。 私は薄々感じていましたが、職場の少し上の世代は自分たちが完全に騙されているのに気付かず、与えられた枠の中 で喜びを みつけて生きるのが正しいと後輩に教え込もうとしていました。 「それがお前の天職だと思って日々の仕事の中で喜びをみつけなさい」。何度言われたことか。 当時十代の私には違和感がありました。今にして思えばかなりへそ曲がりだったのかも知れません。 この日のモトクロスは正規のルールに基かない草レースですが、これを見たおっさんが言った「おっ、カミナリ族が集ま ってるぞ」という言葉は、現代にも通じる自分に理解できない出来事を自分の知識と思考回路で判断しようとする狭い了 見です。 この時、このコースを走った若者たちはバイクが好きだから走ってる、それだけのこと。 今の時代に致命的に欠けている、全く見返りのないことに情熱をかけ行動するリアルな世界です。
建築パースをそのまま現実にしたような新中央橋です。 元の橋は「永久橋」だったはずですが、これも永久橋? 便利になりましたが個人的にこの橋の形と色もはどうしても馴染めません。 コンクリートの塊です。 歩道の北側に昔と同じに風よけのヨシズがくくり付けてあるのは思わず笑いました。 「違うだろ!」